りゆうがあります

“ ぼくは、ハナをほじるクセがある。おかあさんにいつもおこられる。
りゆうは、「おぎょうぎがわるいから」だって。ぼくもなにかりゆうがほしい。ちゃんとしたりゆうがあれば、ハナをほじってもいいんじゃないだろうか。

ぼくがハナをほじるりゆう。それは、ぼくのハナのおくにはスイッチがついていて、このスイッチをたくさんおすと、あたまから「ウキウキビーム」がでるんだ。このビームは、みんなを楽しい気持ちにすることができるんだよ。

ツメをかんじゃうのは、ツメをくわえて、大人にはきこえない音をだしているんだ。この音は、ゴミすてばのカラスをおいはらうことができるんだよ

びんぼうゆすりをしちゃうのは、モグラたちに今日あったできごとを「モグラ語」で教えてあげてるの。

子どもたちがついやってしまうクセ それには、「りゆう」があるんです・・・“

「りんごかもしれない」でデビューされ、数多くの絵本を出版されているヨシタケさんの「ヨシタケシンスケ展かもしれない」が、9月23日~11月20日までひろしま美術館で開催されました。
 ヨシタケさんの発想の源であるスケッチブックや絵本原画等、作家さんの思いが詰まった楽しい展示物がたくさんあり、大人も子どももワクワクドキドキと楽しむことができる展示会でした。
 この「りゆうがあります」の絵本では、子どもの気持ちがいろいろ「りゆう」として楽しく描かれています。私たちも子どもの頃に「~をしてはいけません」「~をしなさい」と言われると、かえって反発する気持ちが湧き出てきたものです。絵本の中の子どもの行動に、思わず「クスッ」と笑いが出てしまう絵本です。そして、最後のお母さんの「りゆう」の返しも素敵です。是非、子どもさんと一緒に素敵な「りゆう」の世界を楽しんでください。

出典
『りゆうがあります』
 作・絵 :ヨシタケシンスケ
 出 版 :PHP研究所 https://www.php.co.jp/riyuga/

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